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離陸準備完了: Aura Aero が AWS を利用して電動航空旅行の未来を切り拓く

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世界の航空旅行が新たな高みに達する中、航空業界は、需要の増加と持続可能性の向上というニーズとのバランスを取らなければなりません。IATA の最新データによると、私たちは、これまで以上に遠くまで、より頻繁に飛行しており、今後 12 か月間で過去最高の 52 億人の乗客が飛行機を利用すると予測されています。同時に、二酸化炭素排出量削減に対する規制上の圧力も高まっています。持続可能な航空燃料 (SAF) の使用は増加しており、生産量は 2024 年から 2025 年にかけて倍増し、190 万トンに達すると予測されています。しかし、IATA は、航空会社が 2050 年までにネットゼロを達成するには 5 億トンが必要になると推定しています。

Aura Aeroは、ハイブリッド電動航空機と電動航空機の開発を通じて、より持続可能な航空を推進しています。同社は、Amazon Web Services (AWS) を活用し、Terraform を使用してコードとして定義されたスケーラブルなクラウドインフラストラクチャを運用しており、コンテナ化されたワークロードは Amazon Elastic Kubernetes Service (EKS) を介してオーケストレートされます。このクラウド基盤は、Amazon NeptuneAmazon Simple Storage Service (S3) などのサービスを活用して、マルチステージデータプラットフォームをサポートし、同社の事業拡大に合わせてグローバルなスケーラビリティを実現しています。また、空気力学や航空機システムをモデル化するための複雑な高性能コンピューティング (HPC) シミュレーションの実行も可能にします。

ネットゼロへの滑走路

Aura Aero は、より持続可能な航空旅行を実現するという共通の目標を掲げた 3 人のエンジニア、すなわち、Jérémy Caussade 氏、Wilfried Dufaud 氏、Fabien Raison 氏によって 2018 年に設立されました。今日では、同社は、フランス、米国、アラブ首長国連邦に拠点を持ち、脱炭素航空のパイオニアとしての地位を確立しています。この分野の他の事業者とは異なり、Aura Aero チームは、持続可能なテクノロジーの可能性を示すための概念実証を開発するだけでなく、それを実用化しています。「当社は総合的な企業です」と Chief Digital Officer である Marc Germain 氏は述べています。「当社は設計事務所であると同時に製造業者でもあります。夢を売るのではなく、航空機を製造しているのです」。

Aura Aero は最初に 2 人乗りの練習機である INTEGRAL を構築しました。「当社はまず、従来型の内燃エンジンを使用する INTEGRAL を設計しました。認証を取得し、飛行を可能にして、お客様に販売しました」と Deputy Chief Digital Officer である David Roche 氏は述べています。「その後、その設計を完全電動モデルに転換しました」。また、チームは現在、CO2 排出量を最大 80% 削減することを可能にする、19 人乗りのハイブリッド電動リージョナル航空機である ERA の開発に取り組んでいます。

これらの革新的な設計は、2030 年までに排出量を 55% 削減し、2050 年までにカーボンニュートラルを達成するという業界の目標に貢献するものです。この目的達成に向けて、Aura Aero は、EU Innovation Fund から 9,500 万 EUR の資金提供を受けた最初の航空宇宙企業となりました。「これは、持続可能性の実現に向けた、小さくても現実的なステップを積み重ねていく戦略です」と Germain 氏は述べています。

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Aura Aero チームは、航空機の設計だけでなく、製造や事業運営においても、未来を見据えています。「当社の主要市場は米国と欧州です」と Germain 氏は述べています。「当社は、世界規模での販売を計画しており、フランスと米国に次の工場を建設することも既に検討しています。トゥールーズにおける当社の Aura Factory の建設許可を最近取得しました」。Aura Aero が将来を見据えた計画を立てて、将来の取り組み、投資、事業拡大を積極的に推進できる重要な要因の 1 つは、同社がクラウドネイティブであり、同社のデジタルインフラストラクチャ全体が AWS 上に構築されていることにあります。

「当社ははじめから、特に製造業においては、新しい企業はデジタルな働き方を取り入れる必要があると確信していました」と Germain 氏は述べています。「当社にはオンプレミスのハードウェアは一切ありません。構築したものはすべてクラウド上にあります」。Aura Aero は創業以来、AWS と緊密に連携してきました。「当社にとって AWS はサプライヤーではなく、パートナーです」と Germain 氏は述べています。「当社は、単にいくつかのサービスやリソースを購入しているのではなく、AWS と協働しているのです」。その連携はテクノロジーだけにとどまりません。

例えば、Aura Aero は、スタートアップを、技術的な専門知識と AWS クレジットという形での資金援助でサポートする専門プログラムである AWS Activate に参加しました。チームは、これらのクレジットを活用し、最初の AWS Landing Zone を迅速に構築するのに役立てました。また、電動航空分野における画期的な取り組みが評価され、AWS と International Research Centre on Artificial Intelligence (IRCAI) によって 2023 年に設立されたグローバルな R&D 資金提供プログラムである Compute for Climate Fellowship の参加企業として選出されました。

毎年、選りすぐりの複数の企業がこのプログラムに受け入れられ、大胆なアイデアを、具体的な成果をもたらす気候変動対策へと転換するためのサポートを受けています。「フェローシップが提供してくれるサポートを活用できたことは、当社にとって非常に有益でした」と Germain 氏は述べています。「当社は、提供された資金を、今後の ERA モデル航空機のシミュレーションの実行に投資しています」。これらのシミュレーションは、Aura Aero の航空機の設計および開発において重要な役割を果たしており、チームがさまざまな状況下での空力特性やモデルパフォーマンスを分析するのに役立っています。

クラウドでイノベーションを起こし、その先へ

「AWS は、当社が航空シミュレーションを実行するために必要な HPC を提供してくれます」と Germain 氏は述べています。「これらのシミュレーションは完了までに数日、あるいは 1 週間かかることがあり、膨大なコアおよびメモリ容量を必要とします。100 個のコアが必要な場合もあれば、1,000 個あるいは 2,000 個のコアが必要な場合もあります」。プロセスは、シミュレーションの準備、実行、結果の処理という 3 つのステップで構成されています。「各ステップごとに、異なるタイプのコンピュータとソフトウェアが必要になります」と Germain 氏は述べています。

Aura Aero チームは、AWS インフラストラクチャで Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) などのサービスを利用して、シミュレーションプロセスの各段階のためのコンピューティングリソースを動的に割り当てています。「EC2 上で、多数の CPU コアと RAM を備えた新しいシミュレーションを準備できます」と Germain 氏は述べています。「その後、その計算を HPC に送信してキャンペーンを開始します。完了したら、別のタイプのインスタンスを使用して結果を処理します」。Roche 氏は次のように付け加えています。「AWS を利用することで、必要なすべてのリソースをオンデマンドで利用できるため、すべてのことを非常に簡単に行うことができます」。

構造化データを利用した、エンジニアリングに関するインサイト

Aura Aero は、航空機開発ライフサイクル全体で生成される大量のエンジニアリングデータと運用データを整理するために設計された、多段階のデータプラットフォームも AWS 上に構築しました。「Aura Aero では非常に強力なデータ戦略があり、当社独自のデータプラットフォームを開発済みであり、現在も開発を続けています」と Germain 氏は述べています。このプラットフォームは、生データを、使用可能なビジネスインサイトに変換する 3 つのレイヤーで構成されています。

第 1 段階では、会社全体の複数のソフトウェアシステムからデータが収集されます。これらの情報の多くは、API 経由で取得される JSON ファイルなどの非構造化データまたは半構造化データとして届き、Amazon S3 に保存されます。このレイヤーは、Aura Aero のデータアーキテクチャの基盤として機能し、組織全体から収集された生データを保存します。Germain 氏は次のように説明しています。「航空機に問題が発生した場合、20 年前、あるいは 30 年前の元のデータにまで遡ることができることを当局に証明する必要があります」。

第 2 段階では、PostgreSQL を実行する Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) を利用して、生データがクリーンアップおよび構造化されます。このプロセスにより、フラグメント化されているシステム出力が、組織全体で分析および使用できる標準化されたデータセットに変換されます。最終段階では、Amazon Neptune を利用するセマンティックデータレイヤーが導入されます。ここでは、Aura Aero は、エンタープライズリソースプランニング (ERP)、製品ライフサイクル管理 (PLM)、コンピュータ支援設計 (CAD) ソフトウェアなど、異なるシステムから発生するデータオブジェクト間の関係をモデル化します。

その結果、部品、サプライヤー、エンジニアリングコンポーネントなどの主要なビジネスオブジェクトの統合ビューが得られます。「Amazon Neptune は、異なるオブジェクト間のリンクを作成し、関係性を属性付けることを可能にしてくれるため、非常に便利です」と Germain 氏は説明します。これらのデータセットをリンクすることで、プラットフォームは、チームやソフトウェアシステムが複雑なエンジニアリング情報を理解、クエリ、分析するのをより容易にします。

次の上昇に向けて準備完了

Aura Aero は今後も、航空業界のより持続可能な未来を形作るべく尽力し続けていきます。「ERA は当社の次の大きなステップです」と Germain 氏は述べています。「現在、インダストリー 4.0 と IoT の機能を豊富に備えた最新の施設を建設しています」。

Aura Aero は事業を拡大する中で、AWS との連携を継続していきます。「当社が AWS を選んだ決め手は、提供されているサービスの幅広さでした」と Germain 氏は述べています。「AWS のおかげで、迅速にスケールし、世界中のお客様をサポートできます。当社がデイトナビーチに施設を開設した際、数分で米国において AWS Landing Zone を稼働させることができました。Terraform スクリプトを実行するだけで、ランディングゾーンの準備が整いました」。

また、Aura Aero が AWS 上に構築したデータプラットフォームは、同社が過去 2 年間探求してきた分野である AI 実装のための強固な基盤にもなります。「AI は、より構造化されたデータを使用する場合に効果を発揮し、適切なプロンプトの方法を習得すると、真にメリットを実感できるようになります」と Roche 氏は説明します。「当社のデベロッパーの効率は約 15% 向上し、コードとドキュメントの質は 30~40% 向上しました」。同社は現在、Amazon Bedrock を活用して AI の利用を拡大する方法を検討しています。

Aura Aero のような意欲的なスタートアップは、AWS で成功を収めています。AWS Activate などのプログラムは、35 万超の革新的な企業が事業を立ち上げ運営し、投資家の関心を集め、AWS クレジットというかたちで直接資金提供を受けながら、アイデアを市場性のある製品に変えるのをサポートしてきました。大胆に構築し、限界なくスケールして、自信をもってリリースしたいお客様は、今すぐお申し込みください。

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